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IT系と日常系の備忘録。三日坊主。

Azure Functionsでサフィックスが「_EXTENSION_VERSION」のアプリケーション設定はスワップ対象外?

タイトルがすべて。

Azure Functions v2がEOLとなり、FUNCTIONS_EXTENSION_VERSION の値を ~2.0 としていたアプリがありました。
当然EOL状態を放置することはできないため、v3に対応する修正を実施し、開発環境では正常に動くことを確認。
本番に向けステージング環境にデプロイ後、FUNCTIONS_EXTENSION_VERSION の値を ~3 に変更したうえでスワップを実施しました。

が、ここで本番環境でエラーが発生することが発覚し、急遽再スワップを実施して戻すことに。

発生したエラーは下記の通り。

Could not load type 'System.IAsyncDisposable' from assembly 'System.Runtime, Version=4.2.1.0, Culture=neutral, PublicKeyToken=b03f5f7f11d50a3a'.

IAsyncDisposable がライブラリにないぞと。
該当の処理はawait usingステートメントでSQLトランザクションを行っており、少なくとも開発環境では正常に動いている。

なんぞこれはと悩んでいたのですが、ここでアプリケーション設定の FUNCTIONS_EXTENSION_VERSION の値が ~2.0 のままになっていることが発覚。
スワップ時はダブルチェックでスロット設定を確認していたのになぜ・・・?と調査したところ、こちらのIssueが。

Any app setting that ends with _EXTENSION_VERSION will be treated as slot setting. This behavior has been added a while ago prior to when we introduces capability for users to mark settings as slot settings.

_EXTENSION_VERSIONで終わるアプリケーション設定はスロット設定にチェックを入れている入れていないにかかわらず、スロット設定として扱われると。

このためスワップしたときに切り替わらなかったようです。

開発環境は直接設定の上デプロイしたため正常に動き、本番はスワップ元で設定後デプロイして実行したものの、この段階では設定が ~3 と正しかったためにこちらも問題なく稼働。

スワップしたものの上記理由により FUNCTIONS_EXTENSION_VERSION が 入れ替わらず、 ~2.0 のままだったために.NET Core 3.1から利用可能になった処理で躓いてしまったのが今回の問題だった模様。

検証

検証のためにFunctionsを作成。

スワップ先になるプロダクション環境。スロット設定は無し。
f:id:Ovis:20201206134306p:plain

ステージング環境。 f:id:Ovis:20201206134351p:plain

スワップ処理。
構成変更には FUNCTIONS_EXTENSION_VERSION が表示されているので変更されるように見える。
f:id:Ovis:20201206134656p:plain

スワップは正常終了。
f:id:Ovis:20201206135108p:plain

プロダクション環境のアプリケーション設定を確認すると、 WEBSITE_CONTENTSHARE の値は変わっているのに FUNCTIONS_EXTENSION_VERSION は変わっていない。
f:id:Ovis:20201206135529p:plain これは罠だ・・・。